臍ヘルニア(でべそ)
2018年7月20日
生後間もなくへその緒が取れた後に,おへそがとびだしてくる状態を臍(さい)ヘルニアと呼びます。生まれて間もない時期は、おへその真下の筋肉が完全に閉じていないためにおこります。泣いたり、いきんだりしてお腹に圧力が加わった時に、筋肉のすきまから腸が飛び出してきて、おへそのとびだし「でべそ」の状態になります。泣いておなかに力が加わるとすぐに元に戻ってしまいます。おなかのなかの腸が出たり入ったりする結果です。
おなかの筋肉が発育してくる1歳頃までに自然に治ることが多いです。最近では、おへそを綿球やスポンジで押さえテープで固定する「臍ヘルニア圧迫療法」という治療が行われています。より早期に治る可能性もありますが、私の経験上は、圧迫療法により皮膚のゆるみ、いわゆる余剰皮膚の防止に効果があるようです。当院でも「臍ヘルニア圧迫療法」を積極的に取り入れています。
1~2歳を越えてもヘルニアが残っている場合や,ヘルニアはなおったけれども皮膚がゆるんでしまっておへそが飛び出したままになっている時には、手術が必要になることがありますのでご相談ください。